仕事をしないでYOUTUBEを見る日
2019/10/29 NOTEでの記事
私は絵を描いたりグラフィックの作業をしている時 大体横のコンピューターで音楽を流しているか
YOUTUBEを見たり聞いたりしながら作業している事が多いので ここ何年かでものすごくYOUTUBEを見るようになりました。 音楽もYOUTUBEで聞けるし、見たくない部分は飛ばせるし 本当にどんなジャンルも揃ってるから 本当に便利な世の中になったなと思う。
見る人のチャンネルは大体決まっているんだけど 今日はアメリカで大人気のYOUTUBER、SHANE DAWSON(シェイン・ドーソン)がここ最近立て続けにUPしている、同じく有名YOUTUBERで実業家・資産家でもあるJEFFREY STARR(ジェフリー・スター)とのコラボで出している、自分達のコスメ製作のドキュメンタリーシリーズの新しいビデオが上がっていたので、作業そっちのけで見てしまいました。
まずシェインのビデオは本当に編集などのクオリティが高い。 YOUTUBERのビデオはどうしても素人感があって、そこが逆に良かったりするんだけど、シェインのビデオはなんかもう本当に安心して見ていられる。 陰謀論が得意で、シリーズにもなっているんだけど、シェインの陰謀論ビデオはおふざけと真面目な話のバランスが絶妙ですごく面白い。

秘密組織と言われるイルミナティにオンラインで入会し、送られてきた証明書に自分の血をつけないといけない箇所があり、ゲイ3人でナイフを持って大騒ぎした挙句ニキビをつぶして出た血をつけてサインしたり 夫のライランド共に、トレンディでない、いわゆるダサい方のゲイカップルで、本人たちもそれを自覚しているので、それをほっこりと和みながら彼のビデオを見ている人は多いと思います。 シェインは2000年からYOUTUBEを始めたらしく現在23ミリオン(2300万人)のフォロワー(ちなみにヒカキンが780万人)がいるのですが、そんなシェインが自分は貧乏なんじゃないかと錯覚してしまう存在が、今回コラボしているジェフリー・スター。

ジェフリーといえば、15年くらい前はまだ、ただの有名なクラブキッズでした。

(この頃からもうすでにこんなこと言ってる・・・やっぱり未来って自分で決めるものなんだな。)
その頃時代はmyspaceだったので(日本ではMIXIね)ジェフリーはインターネットから有名になったシーン・キッズ、今でいうインフルエンサーの走りで、スタイル含めかなり突き抜けており、当時の私には何もかもがエッジイで大好きだったけど、まさかそのマイスペース・スターがこんな億万長者になるなんて誰が予想していただろう。
その頃から口が悪く、親友とオンライン上でドロドロのサイバー・喧嘩をしあったり、物議を醸しだす様な差別用語を平気で発言してしまうところは、言葉に対する規制が年々厳しくなる今でも全く変わらず、その相手がカーダシアン・ファミリーだったり、アメリカ一知名度のあるタトゥー・アーティストになっただけで、放っておいても定期的にゴシップネタを世の中に提供してくれる、ある意味ファンの需要に答えまくっているインフルエンサーでもある。

シェインがジェフリーと仲良くなったのは、去年シェインが「ジェフリー・スターの知られざる世界」と称したドキュメンタリーシリーズを何話かに分けて製作、配信し、ジェフリーの尋常でない暮らしを世に知らしめたのがきっかけだったのですが、やっぱりあのスキャンダル・クウィーンは今でも面白かった。 それまで私もしばらくジェフリーの存在すら忘れていたんだけど、やっぱりジェフリーはスーパー面白かった。むしろクレイジーさは増していて、クラブキッズだった頃に思い描いていたのであろう、非常識なお金持ちの体現というか、クレイジーなポップスターみたいな暮らしをちゃんと実現させていて、本当に嬉しかった。
ジェフリーはYOUTUBE以外にも本業として自分の名前を冠したコスメティック・ブランドを経営しており、他にもバンドや有名人のグッズを製作・販売する会社や、大麻(カリフォルニアでは合法です)関係のビジネス、不動産投資等他方に手を伸ばし、年間数百ミリオン(日本円で数百億円)ものお金を回しているという。 バービーの家を巨大にしたようなどこもかしこもピンク色の家の中には、ゲームセンターみたいなマシンだらけの廊下があったり、庭には小さい山があったりして 家では一日中お菓子やジャンクフードを食べて暮らしているらしい。 若くしてお金を持った子がやりそうなことを結構いい歳でやり続けてて、逆にすごいと思う。
驚いたのは、ジェフリーは大麻は吸うけど、ハードドラッグの類は一切経験したことがなく、アルコールも一滴も飲まないという事。
山と空を見据えた芝生の広がる綺麗な庭に、ピンクの王座の様な椅子がポツンと置いてあり あそこで、自分が貧困層出身のオカマでしかないという事を定期的に思い出すための瞑想をするのよ とジェフリーが自分自身に対して差別用語を淡々と使いながら説明するシーンはシェインも吹いていたけど私も吹いた。

額に入った"Vanity"のタトゥーは「己惚れ」を意味する。 ジェフリーの場合、こうして自虐的に自分を笑う部分をあえて自分に作ることによって自分のエゴを再確認し、それが結果的にインスピレーションとなって、化粧品という、人のエゴをくすぐる製品を次から次へと作れているような感じがする。 ファッションや美容業界は、エゴを制御するんじゃなく、うまく使うことによって仕事に良いケミストリーが生まれると思うから 本人なりの、なにかしらのそういう儀式のような作業が必要なのかもしれない。
「さっきから僕なんとなくSHEって呼んじゃってたけど、正解はあるの?本人としては何て呼ばれたいの?」というシェインからの質問に 「私はジェフリーなの。宇宙人みたいなものだから、HEでもSHEでも何でもいいわ。皆好きに決めてくれればいい。」って答えるところも好き。
昔の意地悪さは自虐系に変わって、口調は少し優しくなった感じはするけど、言葉のセンスもオールドスクールで面白い。 そして私の最も好きなシーンは、ジェフリーがリアーナも被ったという総スワロフスキーの高級クリスタル・ウィッグをシェインに被せた瞬間、シェインの隠しきれないDIVA心が放たれてテンションがぶち上るシーン。 私はこの瞬間にシェインは初めてジェフリーに心を開いたと睨んでいる。

OMG~! Rihanna Dawson! You better work, honey! と褒められ高揚が隠し切れないシェイン。 ちなみに You better work とはルポールの曲でも有名なフレーズですが 古いゲイスラングですごくイケてるという誉め言葉です。 あえて「もっと勉強しなさいよ」みたいな言い方で褒めるって すごくアメリカのゲイっぽくて面白くて私は好き。 私は以前、ゲイやドラァグクイーンに囲まれた環境で仕事をしていたのですが ウィッグって絶対に人のインナー・ディーバを解き放つ魔法のアイテムだと思う。 普段は男の子モードの子でも、皆ウィッグを被った瞬間にスイッチが入ってオネエモードになったり シェインみたいに踊り出したりするんだよねw これはスワロフスキーだから効力高そうw
とまぁこのシリーズで二人は仲良くなるのですが そんな二人がコラボをして、ジェフリーの所有している化粧品ブランドからオリジナルのコスメパレットを出すための製作の一部始終を今回は配信していて、ついに近日、発売だそうです。 私は化粧品には無頓着な方だけど、この二人の商品に込める世界の詰めこみ方、入り具合を見るのは面白かった。 自分以外の人の製作過程を見るというのはなかなかないので興味があるし、このコンビの会話は聴いてるだけで面白い。 シェインは化粧品をプロデュースするのに、メイクについて何も知らなかったので、無頓着だった肌のお手入れから始め、一からメイクを何か月も毎日練習していました。 コスメ業界ではテーマになることがなさそうなシェインの子供の様な発想が、ポップなアイデアをポンポン出していくジェフリーと、魔法のような製作チームによって次々に製品になっていくさまは、コスメに興味のない私もワクワクしました。 10代の子なんか、欲しくてたまらないんじゃないかなぁ。 やっぱりものって、細部までこだわってこだわってこだわりつくして、生み出すように大切に作るものだよねって再確認させられたなぁ。

そろそろ年末のグループ展に出す小さい絵のアイデアでも考えよう と思いつつ、今日はきっとまたYOUTUBE見ちゃいそう。
ジェフリーはすぐ友達とケンカをするから、シェインとはしませんようにw